
猫の手足は、丸くフワフワでとっても可愛いですよね。
そんなカワイイ手足に隠し持っている鋭い爪ですが、多くの猫が爪切りを嫌がります。
飼い主さんの中には「爪とぎだけではダメなの?」「嫌がることをしたくないな」と感じる方もいるのではないでしょうか。
しかし、爪切りをしないと伸びすぎて肉球に刺ささったり、布に引っかかってケガをしたり猫が痛い思いをします。
飼い主さんも猫に引っかかれてケガをするかもしれません。
そうなんです、飼い主さんや猫が安全に生活するためにも爪切りは必要なお世話のひとつなのです。
そこで、今回は爪切りが必要な3つの理由や、爪切りのコツについてご紹介していきます。
この記事の目次
爪切りと爪とぎの違い
猫が爪をといでいる姿を目にすると「爪切りはいらないのでは」と感じる方もいるのではないでしょうか。
実は爪をといでも、爪が短くなるわけではありません。
猫の爪は層になっていて、爪をといで古い層をはがし、新しい尖った爪を出しています。
また、爪の長さを一定に保つ効果もあります。
他にも、ストレス解消や気分転換などの理由で爪とぎをしています。
対して「爪切り」は尖った爪先をカットし、生活しやすくするために行うので、爪とぎ」と「爪切り」では目的が違います。
「爪とぎ」だけでは、爪切りの代わりにはならないので、「爪とぎ」「爪切り」どちらも猫を飼う上では必要なケアと言えるでしょう。
特にお外でくらす猫と違って、室内飼いの猫は爪が尖っている必要性はあまりなく「爪とぎ」だけで「爪切り」をしないことで、布に引っ掛かるなど、生活する上での、デメリットが大きくなってしまうのです。
爪切りが必要な3つの理由
家で猫を飼うなら爪切りは必須です。
理由をお話ししますね。
- 猫自身のケガを防ぐ
- 人や同居猫のケガを防ぐ
- 床や家具などの損傷を減らす
①猫自身のケガを防ぐ
伸びた爪は、室内のカーテンや絨毯、家具などに引っ掛かることがあり、その際に勢いで、爪を折ってしまうなど、猫自身がケガをしてしまう可能性が高くなります。
また、尖った爪で顔や耳を掻きすぎて、出血してしまうことも。
高齢の猫や爪とぎをあまりしない猫の場合には、まれに巻き爪をおこしてしまい肉球に刺さり炎症を起こすケースもあるので、健康チェックも含め定期的な「爪切り」を行う必要があります。
②人や同居猫のケガを防ぐ
多頭飼いの場合では、じゃれている時などに同居猫を傷つけてしまうことがあります。
猫は本来上手に爪の出し入れをできますが、遊んでいて興奮すると、思わず出てしまうことも。
また飼い主さんも、猫が不意に飛び乗ってきたり、甘えたりしているときに、先の尖った爪でケガをすることがあります。
このとき「猫引っ掻き病」という感染症に注意が必要です。
猫ひっかき病とは、バルトネラヘンセレ(Bartonella henselae )という細菌により引き起こされる感染症です。感染経路のひとつは名前から示唆されるように猫にひっかかれることであり、ひっかかれた部位に関係したリンパ節が腫れ上がります。
ネコノミと呼ばれるノミの一種にバルトネラヘンセレが寄生していることから、一部の猫が感染して病原体を有しているといわれています。ネコノミは夏から冬にかけて多く発生するため、猫ひっかき病はこの時期に流行する傾向があるとされます。
この感染症は、尖った爪に特定の菌(バルトネラ菌)がついていた場合などに傷口が腫れ上がったり、リンパ節が腫れたりする病気です。
たとえおとなしい猫だとしても、飼い主さんだけでなく、他の人にもケガをさせないためにも、万一に備えて「爪切り」をしておくことは必要です。
③床や家具などの損傷を減らす
家具やソファなどに爪が刺さり損傷したり、床に傷がついたりするのを軽減するためにも、爪切りは必要です。
特にフローリングの床は、走っていて急に立ち止まったり、曲がったりするときに爪で傷がつきやすいので、定期的に爪切りを行って損傷を軽減しましょう。
爪切りのタイミングは?
猫の年齢や個体によって、爪の伸びる速度は違います。
- 1歳未満→10日ごとに1回
- 1歳以上→2週間ごとに1回
- 高齢猫→3週間ごとに1回
など目安の頻度でチェックし、爪の先が尖っていたら、切るようにしましょう。
猫と遊びながら、コミュニケーションをとっているときに、肉球を軽くおして爪先をチェックしてみて下さいね。
爪切りのコツと注意点
爪切りが必要とわかっていても、嫌がる猫は多いです。
暴れられたり、逃げられたりして途方に暮れてしまう飼い主さんも多いのではないでしょうか。
そこで、ちょっとした爪切りのコツをご紹介します
- 抱っこが可能な猫は後ろから抱っこし、話しかけて気をそらす
- 抱っこで暴れる場合はバスタオルなどで後ろからくるむ、それでも難しければ洗濯ネットに入れて手だけ出す
- 爪切りがますます嫌いにならないよう、押さえつけたりしない
- 肉球は敏感なので、軽くそっと押す
- 爪切りに慣れるまでは、爪の先をちょっとだけ切る
- 猫が嫌がりだしたら中止し一度にすべて切らず、2~3本ずつ分けて切る
- どうしても難しい場合は無理せず、動物病院やトリマーにお願いする
また爪を切る際には、血管や神経の通っている爪の根元(ピンクに見える部分)は切らないように細心の注意を払って下さい。
出典:ライオン公式チャンネル
痛みを感じるため、爪切りは痛いものだと学習し、今後ますます爪切りが難しくなってしまいます。
爪切りの回数を減らしたいと思いますが、先端から2mmくらいでやめておきましょう。
爪切りのタイプとオススメ商品
爪切りには大きく分けて「ハサミタイプ」と「ギロチンタイプ」があります。
他にも巻き爪用の「ピコックタイプ」や「電動やすりタイプ」もありますが今回は一般的な「ハサミタイプ」と「ギロチンタイプ」をご紹介します。
人間用の爪切りを使う方もいますが、慣れていないと爪が割れる場合や、切った際の振動が大きく猫が嫌がる場合があるので「猫専用の爪切り」をおすすめします。
ハサミタイプ
日頃使いなれているハサミと構造や使い方が同じなので、初めての人でも
使いやすいのではないでしょうか?
猫の爪切りとしては、最もポピュラーなタイプです。
子猫や爪がやわらかい猫にはハサミタイプが切りやすくオススメです。
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ギロチンタイプ
ギロチンタイプは穴の中に爪を差し込んで切る構造です。
切るときに振動が少なく、大きな音がしないため、猫にとってストレスが
少ないのが特徴です。また厚い爪でも力が均等に入るので、割れにくいのも
嬉しいところ。
ただ慣れるまでは、少し使いにくさを感じることがあるかも知れません。
穴に爪を入れるので、じっとすることが苦手な猫の場合は深づめに注意が必要です。
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まとめ
猫の爪切りが必要な理由3つと、爪切りのコツ、オススメの爪切りについてご紹介してきました。
人や同居猫のケガを防ぐ
床や家具などの損傷を減らす
1歳以上→2週間ごとに1回
高齢猫→3週間ごとに1回
- 抱っこが可能な猫は後ろから抱っこし、話しかけて気をそらす
- 抱っこで暴れる場合はバスタオルなどで後ろからくるむ、それでも難しければ洗濯ネットに入れて手だけ出す
- 爪切りがますます嫌いにならないよう、押さえつけたりしない
- 肉球は敏感なので、軽くそっと押す
- 爪切りに慣れるまでは、爪の先をちょっとだけ切る
- 猫が嫌がりだしたら中止し一度にすべて切らず、2~3本ずつ分けて切る
- どうしても難しい場合は無理せず、動物病院やトリマーにお願いする
嫌がっている姿をみると、かわいそうで「やらなくてもいいかな」と思ってしまいますが、愛猫がケガをしたり、させたりしないようにするためにも爪切りは大事なケアの1つです。