
私が子供の頃は、猫は家と外を出入りするのが当たり前でした。
近所の人に『うちの庭でフンをした、植木にいたずらをした』とご近所トラブルになることもしばしば。
また、車にひかれたり、喧嘩をして大けがをしてきたり、発情期がきてそのまま帰ってこなくなったりと辛い思い出がたくさんあります。
しかし現在は、室内飼いが当たり前になってきています。
家の中に閉じ込めるのは可哀そうと思われる方もいますが、完全室内飼いのメリットは猫にも飼い主さんにも多くあります。
この記事では、猫を室内で飼う事のメリット、そして猫が快適暮らすための方法を解説してます。
これを読むと、猫も飼い主さんも幸せに暮らせることでしょう。
猫の完全室内飼いのメリットとデメリット
このように多くの飼い主が室内飼いを選択している事がわかります。
保護猫団体やテレビ、ネットで猫の室内飼いがいかに猫のためになるかを発信した成果だといえます。
また飼い主さんが猫を家族として大切したい気持ちのあらわれでもありますね。
猫の完全室内飼いのメリット
病気や感染症にかかりづらい
健康上のリスクを大きく軽減出来る事です。
猫の感染症はお外で他の猫と接触する事で起こることがほとんどです。
喧嘩をして猫エイズ、猫白血病になることもあります。
猫エイズとは
猫免疫不全ウイルスが原因で起こる症状を「猫エイズ」と呼んでいます。猫免疫不全ウイルスに感染した猫は、猫エイズの菌(ウイルス)を持つ、いわゆるキャリアとなります。この段階では、猫自身の免疫がウイルスの活動を抑え込んでいるため、何の症状も出ていません。やがてウイルスが活動を始めると、「発症」となります。
発症すると免疫機能が低下するため、「日和見感染(ひよりみかんせん)」という、通常では病気の原因にならないような、ちょっとした病原体に反応する状態になります。
その結果、腫瘍や口内炎、貧血、下痢や食欲不振など症状が出て、症状が進行すると最終的にはほぼ100%に近い確率で亡くなります。—すべてのキャリアが、猫エイズを発症してしまうのでしょうか?
猫エイズウイルスを持っているすべての猫が、発症するわけではありません。キャリアであっても、ずっと発症せずに、そのまま天寿を全うする猫もいます。
出典:アクサダイレクト
猫白血病とは
猫白血病ウイルスの感染が引き起こす様々な病気の総称です。
このウイルスに感染した猫の約23%に白血病やリンパ腫といった腫瘍の発生が報告されています。また、腫瘍だけではなく、免疫不全や貧血など様々な病気を引き起こします。
出典:花岡動物病院
外に出さなければノミやマダニ、回虫などの寄生虫リスクも軽減できます。
交通事故にあったり、喧嘩でケガをしなくなる
実は野良猫の亡くなる原因病気や殺処分ではなく交通事故が1番です。
猫には『車に直面したときに恐怖で身動きが取れなくなってしまう』といった、事故を避けられない生態があります。
なので猫を外にだせば車にはねられる可能性は十分にあります。
また、某カーディラーでも発信してますが、車のボンネットに猫が入り込み気づかずにエンジンをかけることで、けがをしたり最悪の場合は死にいたることもあります。
外に出さないことでおもわぬトラブルに巻き込まれなく安心です。
迷子になって帰ってこれなくなる。
猫同士のケンカに巻き込まれたり、猫に威嚇され逃げ回るうちに、迷子にったり、、オス猫が発情期でメス猫をさがしているうちに知らないところに来て帰れなくなったりします。
ご近所トラブルを避けられる
ご近所の庭を荒らしたり、糞尿をしたりいたずらをするなど迷惑をかけ、ご近所とのトラブルなることがあります。
実際に、怒った近所の人が、毒を巻いて猫を殺したということもよく聞きます。
そして外に出ることによって猫が食べてはいけない食べものを口にするかもしれません。
繁殖を抑えられる
また避妊や去勢前の猫であれば、飼い主の知らない所で繁殖してしまう事もあり、飼育数が増え適切な飼育が出来なくなるリスクもあります。
猫の完全室内飼いのデメリット
ではデメリットはどういった所なのでしょうか。
行動範囲が狭い事による運動不足になる、肥満になりやすくなる。
運動不足から肥満のリスクが高くなり、特に避妊手術や去勢手術をすると太りやすくなります。
猫が運動できる環境を用意してあげましょう。
猫は上下運動を好むのでキャットタワーやキャットウォーク、家具などで段差をつけてるとよいです。
室内飼い特有のトラブルがあります
①窓やベランダからの脱走や高いところからの落下、狭い場所への潜り込みによる思わぬ事故(洗濯機の下に潜り込むなど)、電気コードや観葉植物の誤飲
②観葉植物の誤飲は種類によっては、命の危険がある場合もあるので注意が必要。
猫にとって危険な物は置かないか触れない様に工夫する必要があります。
猫は外に出ても活動範囲は自宅と周辺の狭い範囲がテリトリーです。
去勢されていないオス猫はテリトリーを広げる事はありますが、メス猫や去勢済みのオス猫は狭いテリトリーで生活しています
その為、室内飼いでも快適な環境が揃っていればストレスなく生活出来ます
猫がストレスなく快適に過ごせる環境にするには?
上下運動が出来るスペースを用意する
猫は広い平面がなくても、上下運動出来るスペースがあれば十分運動になります。
また高い所が大好きなのでキャットタワーや高い場所のキャットウォークを設置してあげるとよいでしょう。
外が見えて日当たりのいい場所を用意する
出窓や外が見える場所にベッドなどを置いてあげるのもよいでしょう。
猫は、外の景色を見るのがとても好きで、温かいところで日向ぼっこが大好きだからです。
隠れられる場所を用意する
猫は、急な来客から逃げるためや、一人になりたい時に隠れられる場所があると安心します。
屋根付きのベットやキャットタワーがあるとよいです。
爪とぎ場所を用意する
爪とぎの用意してあげましょう。
爪とぎは猫のストレス発散と、武器である爪のお手入れに必要です。
爪とぎは猫が安心できる場所と、猫が立ち上がった状態で爪がとげるような高さの壁に設置すると、壁などでの爪とぎが少なくなる事があります。
いろいろな爪とぎを最初用意してあげて、お気に入りのものを探してあげてくださいね。
トイレの掃除をこまめにする
猫はキレイ好きな生き物なので、トイレが汚れているとストレスがたまり、抗議行動としてトイレ以外の場所でわざと粗相をするなどの行動をする事があります。
トイレの数は猫の数+1個が良いとされていて、場所は静かで風通しの良い場所だと
猫が安心して使用出来るので適しています
避妊や去勢を行う
1匹飼いだとしても避妊・去勢を行う事で、発情期のストレスから解放されます。
縄張り意識やマーキング行為から解放されるため、お外への欲求が軽減され室内で過ごす事へのストレスが大きく軽減されますし、脱走リスクも少なくなります。
何より室内飼いで他の猫と出会えないのに、発情だけ繰り返すのは猫にとって大きなストレスです。
避妊・去勢はする事によって予防できる病気もあるため、室内飼いを行うのであれば実施する方が望ましいです
猫のストレスを取り除きながら室内飼いを行う事で、猫も安全で快適な居場所があり、飼い主も愛猫と一緒に快適に過ごせるならば室内飼いは可哀想ではなく、猫にとっても飼い主にとっても良い選択になります。
まとめ
猫長く幸せに暮らすために猫を室内で絶対に飼いましょう。
- 病気や感染症にかかりづらい
- 交通事故にあったり、喧嘩でケガをしなくなる
- 迷子になって帰ってこれなくなる。
- ご近所トラブルを避けられる
- 繁殖を抑えられる
猫は安心できて、運動ができる場所があれば十分室内飼いは可能です。
可愛い愛猫ちゃんと少しでも長い間幸せにすごしてくださいね。
