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猫が8歳になると寝てばかりなのはなぜ?

免疫力や代謝、体力がなど衰えていくので、ちょっとした動きに使うエネルギー量も増え、疲れてしまいます。
そのため体力温存で眠る時間が増えるのです。
ご飯をしっかり食べられていれば問題はありません。
しかし、何となく元気がない、食欲がない、歩くときに痛そうなどの症状があると病気などの可能性もあります。
- 病気や体調不良
- 関節痛
詳しく解説をしていきます。
①病気や体調不良
シニア期に入ると人と同じで猫も病気や体調が悪くなることが増えます。
猫は、我慢強く、調子を悪いのをできるだけ隠し、寝て治そうとします。
- 腎臓の病気
- 悪性腫瘍(ガン)
- 心臓病
- 歯周病
- 甲状腺機能亢進症
腎臓の病気
特に腎臓病は25%が腎臓病にかかると言われています。
猫の腎臓病は、いまのところ特効薬がなく進行を遅らせるようにする治療が主になります。
早期発見、早期治療で寿命を重要になります。
悪性腫瘍(ガン)
猫の悪性腫瘍としては、リンパ腫、肥満細胞腫、乳腺腫瘍、扁平上皮癌(へんぺいじょうひがん)がよく見られます。
リンパ腫・・・免疫を担当している細胞であるリンパ球が、がん化したもの
肥満細胞腫・・・肥満細胞と呼ばれる皮膚や粘膜などに分布する細胞が腫瘍化、つまりガンになる病気。内臓に発生するものは多くが悪性になります。
乳腺腫瘍・・・避妊手術をしていないメス猫に多く見られ、ほとんどの場合で悪性腫瘍です。コリコリとした乳首以外のしこりがあれば、乳腺腫瘍が疑われます
扁平上皮癌(へんぺいじょうひがん)・・・特に白い猫によく見られ、耳、鼻筋、まぶたなど、日光にさらされる場所によくできます。
加齢にともないなりやすい病気のため注意が必要です。
心臓病
高齢猫で最も多い心臓病は心臓の筋肉が分厚くなる「肥大型心筋症」がほとんどです。
健康診断で見つかるケースもありますが、呼吸困難などおこして気づく場合もあります。
歯周病
猫は虫歯にはなりませんが歯周病ににはなります。
猫の歯周病は、細菌が歯に付着し毒素を出し、歯や歯茎に炎症が起こる状態です。
傷み、口臭、出血などの症状がでます。
ひどくなれば抜歯になることも。
歯を磨くことで歯周病になりにくくなるので、猫が小さいときから歯磨きになれさせましょう。
また、歯磨きができるおやつや、デンタルケアができるおもちゃがあるので歯磨きができない猫は積極的に使っていきましょう。
甲状腺機能亢進症
シニアの猫ちゃんに多いホルモンの病気に甲状腺機能亢進症という病気があります。
甲状腺機能亢進症は甲状腺のホルモンの過剰によって起こる病気です。
症状は、食欲は増えているのに痩せてくる、性格が変わる、飲水量が増える、下痢や軟便になるなどの症状がでます。
②関節痛
猫の関節痛とは
猫の変形性関節症とは?
変形性関節症(DJD: degenerative joint disease、OA: osteoarthritis)とはすべての関節に起こる可能性がある、何年にもわたって進行する関節破壊を生じる病態の総称です。これは変形性関節炎だとか単純に「慢性の関節炎」などといわれていた関節の異常を含みます。変形性関節症のうち脊椎に起きたものを変形性脊椎症と呼びます。
関節を形づくる骨の末端では、硬い骨同士が直接こすれたり衝突しないよう、クッションの役目を果たす関節軟骨で覆われています。関節は滑膜に内張りされており、そこから分泌される滑液と呼ばれる粘稠性の液体が関節軟骨への栄養供給や関節面を滑らかに保つ役割を担っています。
変形性関節症とは、関節のこのような一連のしくみの異常によって、正常な関節機能が破壊されて、痛みや歩行障害を生じる疾患のことをいいます。つまり、変形性関節症とは軟骨の損傷と軟骨を作り出す細胞の死を特徴とする進行性、消耗性の変化の結果なのです。
- 飛び降りるときにためらう
- さわると怒る
- 寝ている時間が多くなった
- 爪とぎをしなくなった
猫の老化のサイン
猫は8歳を超えるとシニア期に入り、少しずつ老化のサインがが出てきます。
どのような症状がでてくるのでしょうか。
- ご飯とトイレ以外は寝ていることが多くなる
- 視力や聴力が低下し反応が鈍くなる
- 目ヤニやよだれが目立つ
- 爪が伸びやすくなる
- 歯が抜けたり、息が臭う(歯周病・歯肉炎)
- 被毛に艶がなくなり毛並みに割れ目ができたりしてくる
- 筋肉にハリがなくなり衰えていく
- 毛づくろいをや爪とぎをあまりしなくなる
- 食べ物の好みが変わり、好き嫌いがはっきりしてくる
- 動作や反応が鈍くなり瞬発力が感じられなくなる
見た目に変化がなくてもシニア期になった猫は老化が進行し、少しずつ心身が変化していきます。
動物病院で健康診断を受けさせましょう。
健康診断を受けることをお勧めします。
8歳以上の猫の生活に必要な工夫
健康診断に連れて行くだけでなく、生活の中で老化を補う工夫をしてあげましょう。
猫もおなじなんです。
- 暖かい寝床を作る
- 高い場所に行ける工夫をする
- マイペースにゆっくりできる場所を作る
- フードや水の与え方と工夫する
- トイレの環境を整える
- 遊びながら運動をさせる
- ストレスを与えない接し方をする
- 室内のニオイに配慮する
- サプリなどで栄養補給
暖かい寝床を作る
猫は年をとってくると血行不良や冷えによって寒さが苦手になってくるので、暖かい寝床を複数用意して、愛猫がいつでも好きな場所に自由に休めるようにしましょう。
猫用のベットや段ボールにブランケットやフリースを引いてあげます。
寒い秋や冬はペット用のヒーターや湯たんぽ、カイロを使いさらに暖かくします。
夏は、冷房で部屋が冷えることがあるので、自由に部屋の中を移動できるようにしましょう。
高い場所に行ける工夫をする
日当たりのいい場所や全体を見当たることができて、誰にも邪魔されない高い場所を用意して猫がその場所に楽に行けるように工夫をしましょう。
高い場所から外を眺めたり周りを見渡すのは、脳にいい刺激を与えるからです。
ただ猫も歳をとってくると関節に痛みを感じて高い場所に行くことを躊躇することがあります。
階段を作ったり、段差を小さくするなどしてみてください。
マイペースにゆっくりできる場所を作る
多頭飼育をしている家では同居猫がちょっかいを出したり、追いかけまわしたり、行きたい場所に行けずストレスを感じることがあります。
またゆっくり眠れないことも。
その時は部屋を分けたり、複数の通り道を作るなど工夫をしたあげてください。
フードや水の与え方と工夫する
猫を多頭飼育している場合は、ご飯を与えるときは、高齢猫は別の場所で与えましょう。
年を取ると食べるのが遅くなるので、他の猫にご飯を取られてストレスを感じることがあります。
首や腰が痛い猫は首を曲げて食べたり飲んだりするのは痛みを感じることがあるので、食器は高さがあるものを用意するとよいでしょう。
トイレの環境を整える
年齢を重ねていくとトイレも大変になってきます。
特に、関節痛がある猫は要注意
・階段の上り下りの必要な場所
・普段からいる場所から遠い場所
・寒い場所
・縁の低いトイレを追加するか、縁の下部分をカッターで切り取り入りやすくする
・スロープをつける
・ウッドチップや大粒の砂やシリカゲルなどとがった砂は使わない
(踏ん張りにくく足に食い込み痛みが重なると排泄そのものが嫌になってしまう)
遊びながら運動をさせる
不快感、傷み、疲れなどを感じない程度に猫に運動させましょう。
若くないから遊ぶのは嫌だと思わず、おもちゃを動かして遊ぶ機会を作ってあげてください。
遊ぶことで、脳に刺激を与え認知機能の維持が期待できます。
ストレスを与えない接し方をする
飼い主さんが、リラックスをし穏やかな気持ちで猫に接すれば猫も落ち着きます。
そして猫のペースや好きなスタイルをみつけてあげましょう。
優しく撫でてあげたり、ブラッシングをしてあげたることで血行が良くなり健康を保てます。
室内のニオイに配慮する
猫はもともと嗅覚が優れています。
猫は年を取ると行動範囲が狭くなるので、自分がいる場所のニオイに特に敏感になります。
できるだけ、ニオイを取り除いてあげるようにしましょう。
サプリ栄養補給
8歳になったら健康な猫でも今まで以上に気を使うようにしましょう。
サプリやキャットフードで栄養を補うことをおすすめします。
まとめ
この記事では猫が8歳になると寝てばかりなのはどうしてなのか、猫の老化のサインとの向き合い方について解説をしてきました。
猫が8歳になると寝てばかりいる理由は体力の低下や病気や体調不良、関節痛がほとんどです
8歳を過ぎるとシニア期に入り老化のサインもみられるようになるので注意が必要。
- ご飯とトイレ以外は寝ていることが多くなる
- 視力や聴力が低下し反応が鈍くなる
- 目ヤニやよだれが目立つ
- 爪が伸びやすくなる
- 歯が抜けたり、息が臭う(歯周病・歯肉炎)
- 被毛に艶がなくなり毛並みに割れ目ができたりしてくる
- 筋肉にハリがなくなり衰えていく
- 毛づくろいをや爪とぎをあまりしなくなる
- 食べ物の好みが変わり、好き嫌いがはっきりしてくる
- 動作や反応が鈍くなり瞬発力が感じられなくなる
老化のサインが見られるようになったら、できるだけストレスを減らし過ごしやすいように環境を整えてあげてくださいね。