
色々な手続きを経て(これ結構大変)保護猫をお迎えするときには、かわいい猫との生活を思い、楽しみですよね。
一緒に寝るんだ~
ところが、いざお家にきたら元気がなく、ご飯を食べてくれない。
それどころか、トイレにも行ってない様子となったら、不安でいっぱいになってしまうのではないでしょうか。
保護施設では元気そうに見えたけど、『病気なの、それともケガ、私たちのことキライなのかしら』と不安が募ると思います。
保護猫がご飯を食べなかったり、トイレにいなかったり、ほとんどは環境の変化による緊張や不安によるものです。
どうしても不安なら、病院に言ったり、保護主さんに連絡をしてアドバイスをもらうと方法はあります。
でも、きっとこのブログを見てくれているということは早く理由や解決法を知って安心したいですよね。
そんな優しい飼い主さんのために、ご飯を食べない、トイレをしない理由と、対処方法をご紹介します。
この記事の目次
猫は環境の変化が苦手

猫はもともと、繊細で警戒心が強く、環境の変化に弱い生き物です。
こだわりも強く、気に入らないものは受け入れない頑固な一面も。
さらに保護猫は、保護された時点で一度大きな環境の変化を経験しています。
そのため、余計に初めての場所では不安が募り、ご飯を食べなかったり、トイレにいかないなどの、トラブルが起きる可能性があります。
新しい場所で、自分のテリトリーが出来るまでに掛かる時間は、個体差があります。
一般的に憶病な猫ほど時間がかかると言われています。
まだ、物心ついていない子猫や人慣れしていて、すでに人に対して警戒心が少ない子や心を開いている場合は、比較的早く環境に慣れる傾向があります。
よくみられる元気がない理由と解決法を症状別に解説していきますね。
家に迎えた保護猫がご飯を食べない理由
人間は朝昼晩3食ですが、猫は朝夕の基本2回です。
どのぐらい食べないと猫は食欲不振といえるのでしょうか。
食欲不振の目安
生後2~3ヶ月 12時間以内
生後3~4ヶ月 16時間以内
1歳~ 24時間以内(1日)
【注意点】
健康な成猫であれば、2日位までは、様子見しても大丈夫ですが、2日を過ぎて、まだ食べないようであれば、人間で言う「脂肪肝」の様な病気になってしまう可能性があります。
また1歳未満の子猫であれば半日、4か月以内の月齢であれば8~12時間以上ご飯を食べないと、栄養失調になる可能性があるので、
動物病院に相談するなど、対処が必要です。
また成猫でも、水分をまったく取らないことで、脱水症状を引き起こすことにつながるので、水分補給にも注意しましょう。
家に迎えた保護猫がご飯を食べない理由①環境の変化
環境の変化が苦手な猫は、知らない場所では、緊張や興奮、警戒によってご飯を食べないことも少なくありません。
お家に来てから、食べていない場合はコチラの理由が疑われます。
誰も見ていない時に(夜間など)食べた形跡があれば、大きな心配はいりません。
お家に慣れてくると共に、見ている所でもご飯を食べるようになってくるでしょう。
保護主さんの家に帰ると急にご飯をガツガツ、トイレに直行そんな猫が多いです。
家に迎えた保護猫がご飯を食べない理由② 体調が悪い
口内炎で口の中が痛かったり、猫風邪でニオイがわからずご飯を認識できなかったりと体調不良によって、ご飯が食べられない可能性もあります。
またワクチン接種直後には、元気がない場合も。
ご飯を食べる素振りをするけど食べずに1日以上経つ場合は、病院に相談をした方がいいでしょう。
家に迎えた保護猫がご飯を食べない理由③ ご飯が気に入らない
理由として今まで食べていたご飯と違う、月齢と合っていないご飯だったと言うことも考えられます。
猫はご飯の嗜好性(しこうせい)が高く、今までと内容が変わると食べなくなる猫もいます。
また月齢によって(特に1歳未満の子猫)はドライフードには早い場合などもあるので、譲渡してもらう際に確認するのがいいでしょう。
家に迎えた保護猫がご飯を食べない理由④ 器が気に入らない
今まで使っていた形状の器が気に入らなくて食べないこともあります
特に、深すぎるとひげが当たってしまい敬遠してしまうことも。
いろいろな種類の食器を用意してお気に入りをさがしてあげてください。
- 陶磁器であること
- 器に十分な広さがありヒゲが当たらない広さがある
- 愛猫が食べやすい高さのものを選ぶ
家に保護猫を迎えたときにご飯を食べてくれない時の対処法
なんとか食べてほしい、そんなときに試してほしい3つを紹介しますね。
- 安心できる居場所を作る
- 色々な場所ご飯やお水を置いてみる
- おやつを与えてみる
①安心できる居場所を作る
お家に迎える時には、大きめのケージを用意することをおすすめします。(できれば高さのある2段以上のもの)
最初は、ケージなどの狭いテリトリーで、隠れられて安心できる場所が必要です。
ケージの中に、ハンモックを付けてあげたり隠れられる段ボールやベッドを置いてあげると良いでしょう。
保護主さんに猫ちゃんが使っていてにおいが残っている毛布やタオルををもらって与えてあげると安心します。
またゲージにに毛布やバスタオルなどで目隠しをして、その中にご飯を入れる事で周りから見えず、安心してご飯を食べてくれることがあります。
大きめのキャリーバックや、ダンボールに専用の穴を開けて置いておくことで代用できる場合もあります。
②色々な場所ご飯やお水を置いてみる
ケージ等がなく、お部屋の隅や、タンスの上などから動いてくれない猫の場合は、ご飯を色々な場所に置いて様子を見ましょう。
夜中、家の中を確認するために動いたとき、近くにご飯があると食べてくれることがあります。
このとき心配のあまり、寝ないで近くにいる、声をずっとかける、口元に無理やりご飯を持っていくなどせず、1日程は少し離れて様子を見ましょう。
翌朝に、水やご飯が減っているか確認して、減っているようであれば、それほど心配はいりません。
隠れてしまう猫の場合は、あまり構わずゆっくりと時間をかけて、環境になれるまで待つ方がいいかも知れません。
③おやつを与えてみる
ご飯ではありませんが、猫の食いつきが良くて、水分も取れるおやつを用意して口元に持って行くと、食べてくれることがあります。
緊張でお腹がすいていることも忘れている子もいるので、いいニオイで食欲がでることも。
猫は鼻が良いので、ニオイの強いおいしそうな匂いのするおやつなら食べる場合も多いのです。
ただし、口元に持っていっても、匂いもかがない程、怯えている様子なら無理に食べさせず、様子を見ましょう。
家に保護猫を迎えたときにトイレをしない理由
里親さんに、保護主さんが譲渡したときには『ご飯を食べたか、排便があったか連絡をしてくださいね。』と伝えることが多いです。
ご飯とトイレはそれだけ重要なことなんですよね。
家に保護猫を迎えた時にトイレにしない理由① 環境の変化
ご飯と同じように環境が変化すると排泄をしなくなることがよくあります。
本能的にも排泄中が一番無防備になるので、安心できる場所や状況が必要なのです。
マメ知識
その時名残でトイレは安心できるところでないとできない猫が多いです。
トイレをしない理由②トイレが合わない
神経質な猫では、環境に慣れても、今まで使っていた砂やトイレの形状が変わることで、トイレを使わなくなることがあります。
トイレや砂にはたくさんのタイプがあります。
事前に譲渡先で使っていたトイレや砂タイプを聞いたり、少し使っていた砂を分けてもらうと良いでしょう。
【猫砂の種類】 鉱物系・おから・紙砂・木材・シリカゲル など
【猫のトイレ種類】 ノーマルタイプ・蓋つきタイプ・潜るタイプ・システムトイレ・全自動トイレなど
トイレにしない理由③体調不良
怯えている様子もなく、ご飯は食べているのにトイレだけ行かない、またはトイレに出たり入ったりしているのに、排泄しない場合などは腎臓の病気が原因のこともありますので、早急に病院で診てもらう必要があります。
緊張とストレスで膀胱炎になっている可能性もあります。
また、上記以外でもおしっこが2日、うんちで3日出ていないようなら必ず動物病院に相談して下さい。
トイレをしない時の対処法
トイレに行かない排便をしないときの対処法を紹介しますね。
- 安心できるトイレ環境を作る
- トイレ以外の場所にしていないかチェックする
- 食事と水分を摂取させる
①安心できるトイレ環境を作る
ご飯と同様に、環境に慣れるまでは出来るだけ、ケージの中にトイレを設置し毛布やバスタオルなどで覆い、人の目が届かない環境を作ってあげましょう。
排泄中は物音に敏感になるので、トイレに入っている気配がしたら、大きな物音など出さない様に気をつけます。
②トイレ以外の場所にしていないかチェックする
警戒心が強く、押し入れやクローゼットに隠れたまま出てこない場合などは、どこかにしてしまっている場合もあります。
警戒が解けるまでは、隠れそうな場所にペットシーツなどを敷いておくと、排泄していたかも分かりますし、汚されることも少なくなるので、おすすめです。
③食事と水分を摂取させる
初めての環境で、ご飯や水分を取っていなければ、排泄も少なくなります。
ご飯を食べない時の対処を参考に、ご飯と水分の摂取を試みましょう。
水分もご飯と同様に、ケージの中や、色々な場所に置いてみると効果的です。
まとめ
今回は、保護猫の里親になった人向けに、ご飯を食べない、トイレをしない理由と、対処方法をご紹介してきました。
- 環境の変化
- 体調が悪い
- ご飯が合っていない
- 器(食器)が気に入らない
- 安心できる居場所を作る
- 色々な場所ご飯やお水を置いてみる
- おやつを与えてみる
- 環境の変化
- トイレが合わない
- 体調不良
- 安心できるトイレ環境を作る
- トイレ以外の場所にしていないかチェックする
- 食事と水分を摂取させる
保護主さんとは、密に連絡を取り合い、心配な時は動物病院に早めに相談をしてくださいね。